2010年6月29日火曜日

空より高く

週末に十勝岳にて登山の事業があった。
十勝岳登山経験ゼロのオレなのに、幸か不幸か、
大雪職員はみんなオレが登山のプロだと思ってくれている。
だからもちろん担当者(笑)


講師は戸高さんというアルピニスト。
今は野外教育者。
なおちゃんのブログでも紹介されていたね。


危うく世界一の山を「単独無酸素登頂」しちゃうところだった。
「もうちょっと無理すればいけた。でも、はじめて生きてかえりたいって思ったんだ。」
だから、世界初の偉業を前に、奥さんのまつ「地上」にかえった人。
それからは奥さんや子どもたちと「地上の自然」を楽しんでいる。


そんな人と山を2日で2回も登った。


かなり感覚的な人。超がつくね。
そのセンスや立ち居振る舞いに陶酔する人が多い。
でも、彼と山を登りながら、話しながら、思った。
あ、おれはこの人とは違うんだな。って。
ぜんぜん憧れなかった(笑)
オレはもっと打算的で、計算していて、ずる賢くて。


んで、戸高さんがいった言葉で、なるほどなーって思ったこと。
「山を見るために、隣の山に登ることがけっこうあるんだよ。」
へーって思ったけど、十勝岳山頂から、オレは、自分の住んでいる「地上」を見た。
そのときが一番感動したし、一番うれしかった。
だから思ったの、あー、おれはみんなのところが好きなんだって。
北海道で2番目に太陽に近い場所なのに。
でも、それでいいって思ったんだ。


あと、「これだ!」って思った言葉。
事業の最後に参加者に向けていった言葉。
自分の生死を分けた経験を語った後、
「あ!あぶない!!」って体が考えもなく動く。
この「今」という瞬間的な身体感覚。
それと
「うわぁ!すげーなー!!」っていう感動体験。
これってイコールなんじゃないかなー。

そう言ってくれて、今の仕事をがんばれる気がした。
前者の「生きる力」も後者の「豊かな感性」も
同じ「体験」から培われるものなんだ。
だから「体験学習」とかってやっぱり意味が在ることなんだ。

やっぱり戸高さんすげー人だぜ。


そりゃそうだ、空よりも高いところで
愛する人のこととか、自分のこととかを
たった一人で思っていた人だもんね。

深みのある人でした。

maco

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